● 実は……
    私は ちょっとばかし着付けが出来たりする。
    自分でも たまに着て出歩きますが 主に
    式場などで着付けの仕事もしてるんです。
    留め袖、振り袖、七五三、袴などなど……。
    たまにゃ メークなんかもやったりしてサ。
    これぞ、必殺裏稼業、ウラヒデリン。

 ● 婚礼の……
   この世界は 華やかできれいな仕事って
   イメージが あるらしい。
   が、どの業界でも そーなんでしょうが
   裏方の仕事ってのは 結構大変なんです。
   まず、体力が勝負。
   なんせ、婚礼に携わるスタッフは 朝が早い。
   婚礼衣裳も 想像以上に重くて
   かなりの重労働です。
   派遣社員のような就業形態のため
   スタッフのメンバーも 毎回変わる。
   メンバーによっては
   「ラッキー!」 「ゲッ!」 「・・・・・・」の3パターン。
   「ラッキー」メンバーなら楽しく仕事が出来るのですが
   そーでない場合の方が多い。
   ま、仕事なんだから 贅沢は言ってられないか。
● 夏は……
  着付けの仕事は あまりない。
  夏期は 婚礼そのものが あまり行われないもんね。
  プライベートでも、せいぜい浴衣を着るくらい。
  秋になれば お月見茶会なんかがあって
  着物の出番も多くなる。
  秋が 待ち遠しい。
  早く 秋よ、来い!

● 月イチで……
  月に 一度、「お煎茶」を習ってたりする。
  茶道と言えば「お抹茶」しか知らなかったが
  「お煎茶」にも お点前があるとは意外だった。
  着付け繋がりで お茶会に誘われ 出席したのが
  運のツキ。いつの間にか 「お煎茶愛好会」の
  メンバーにされていた。
  でも、もともと日本の文化に興味があったので
  「ま、イッカ。」的な 軽いノリで始めたのは良かったが
  なにしろ「正座」がツラかった。
  全神経が足に集中して
  お煎茶どころではなかった。
  が、今は どーよ。
  足に しっかり「座りダコ」が出来るまでになった。
  手には「ペンダコ」、そして「仕事しろっ!」と耳にタコ。
  これで、口にタコを ほおばっていたら
  私の体には タコが 4つって事になる。
  ギネスブックにエントリー出来るかも……。

 ● かつて……
   無料の「着付け講座」に講師の助っ人として かり出された事がある。
   受講生は 老若様々。
   中には 「ひやかし」もいたりする。
   約30名でのスタートだったが 10回の全課程を終える頃には
   受講生は半減していた。
   習えば すぐにでも 自分で着られると錯覚して
   受講を申し込む人も多々いたりするが
   世の中 そんなに甘もうございません。
   ま、指導者にもよりますが 1回目の講座で
   補整作りの お裁縫なんてさせたら 次回は脱落者続出まちがいなし。
   「次回が楽しみ!」って やる気を起こさせるのは
   指導者の力量も問われるところなんでしょうが
   受講生の方にも それなりの心構えが 必要かと思います。
   浴衣に始まり 単衣に お太鼓。そして袷に二重太鼓と進めた訳ですが
   閉講式での「皆勤賞」は 半数以下でした。
   閉講式で 着付けが終わるのではなく
   むしろ これからが 始まりだと私は思うのですが
   はたして あの受講生達は 今……。

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